知らせないことの方が大事なの?

 気にはなっていたのですけど、民主党が公示後にホームページを更新したこと・選挙関連の情報を載せていること・メルマガを発行したことを自民党が総務省に通報したという日経新聞の記事でもやはり同じでした。
 “公選法は選挙活動でのインターネット利用を禁止している”です。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20050901STXKE023301092005.html

 公選法142条は“選挙運動のために使用する文書図画は、次の各号に規定する通常葉書及び第1号から第2号までに規定するビラのほかは、頒布することができない”と定めていますが、読んでの通り、インターネット上の選挙活動を明確に指摘して禁止をしているものではありません
 つまり、“文章図画”を“人の視覚に訴えるもの”、“頒布”を“不特定または多数の人の利用を期待してホームページを利用すること”を含めると解釈をすることで禁止しようとしてるのです。
 ここで最も重要なのは、これを解釈したのは司法ではなく、行政だということです。
 そして、行政は法律の最終的な解釈権を持つ主体ではないことが、三権分立という憲法の大原則が内容とするものです。
 
 ですから、正確には「公選法は選挙活動でのインターネット利用を禁止していると総務省は解釈している」としないとおかしいのです。(確かに法律は様々な解釈によって不明確な点を補われることがあるし、全てが司法によって判断されているわけでもないのですが、以下のように、その解釈に無理があることや、民主主義の根幹に関わる選挙での情報提供方法であることを考えれば、「禁止されている」と断りなく書くことは適切さを欠く)

 もともと、“選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする”公職選挙法の趣旨から言えば、安価で伝達力が高く、表現のために物理的な制約が問題にならないインターネットを選挙活動で利用することは認められないとおかしい、最も情報を必要とされる時期に最も情報の提供を阻害するというおよそ理解しがたい現状があるにもかかわらず、あたかも法律で明確に禁止されているかのような書き方が多く見られるのは、書く人に何らかの意図があるのだと勘ぐりたくなりますし、そうとられても仕方がないと思います。

 さらに、どうも総務省に通報した側の自民党の議員にも、通報した内容と同じこと(選挙関連の情報を掲示)をしている議員がいたようで、ここまでくると何がしたいのか理解に苦しみますね。
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=285
 ここでまとめられています。
 指摘されている議員のブログを(http://blog.goo.ne.jp/tbinterface.php/c4b04da135f83db3aa01d4d9ca20e19d/04 )を見てみると確かに選挙情報と言えることが掲載されています。自分が候補者ではないから続けるけど、特定の候補者を連想させることは控えると述べていますが、党の役職についている国会議員が選挙活動の内容を日記風につけておいて、その言い訳は無理でしょう。

 インターネットで選挙活動ができるようになると、選挙期間のテレビや新聞の情報収集の独占的な権益が崩れる大きな要因になるのはわかりますが、知らせることより知らせないことの方が重要だと考えているのではない限り、インターネット選挙活動が阻害されている奇妙で理不尽な現状を正確に伝えるべきでしょう。
 
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by sleepless_night | 2005-09-02 00:30 | メディア
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