「マザコン」と恋愛は連想される関係にはない場合が多いでしょうが、教科書風な定義や背景説明の記載がそれだけでは煩瑣な解説で終わっているように感じたので、次回のストーカーについての前に、「マザコン」と付き合うという演繹的なことについても触れておきます。
前回に述べたように、「マザコン」は母親のコンプレックスの作り出した世界で共依存的な母子関係にある人を意味すると考えられます。 すると、「マザコン」と付き合うと言うことは、その母親のコンプレックスと付き合うということになります。 これは非常に厳しい交際になると想像に難くないでしょう。 なにせ、相手となる彼氏(結婚していれば夫)の母親は他人です。その他人は、彼氏(夫)を産み・育てた人です。コンプレックスの作り出した心地よい共依存関係を、あかの他人である自分が壊そうとすれば、敵と看做されて当然のはずです。極論すれば、母親は自分の人生を賭ける戦いとして、対応してくるかもしれません。 彼氏(夫)とは、まだましだと言えるかもしれません。「マザコン」は自分のコンプレックスを問題にできる程に自分が無いと考えられるので、自分が覚悟とリスクを負えば、彼氏(夫)を上手く自分との関係に持っていけるかもしれないからです。 しかし、彼氏(夫)を自分との関係に持って行くと言うことは、その母親と対決することが不可避になります。それだけのことをする価値が自分にとってあるのかが問われるでしょう。 逆に、「マザコン」とマザー・コンプレックスの違いで述べたように、単に母親を大切にしている人、所謂親孝行な彼氏(夫)を「マザコン」と看做している場合は、自身に家族関係のコンプレックスが解消されずにあると考えられます。 自分のコンプレックスを相手に投影して、自分を守っているという可能性があると考えられます。これはこれで厄介ですが、投影自体は何度も述べましたように避けられないこともあり、余程困難を生じさせる場合で無い限り、その都度、意識して修正していくことで対応できるものだと思います。 ここまで述べてきたように、コンプレックスは誰にでもあると考えられるのですから、付き合う(結婚する)という最も親密な関係は、お互いが自分のコンプレックスを最も意識化する関係となるでしょうし、その解消へ向けた歩みを共にするものだとも言えるでしょう。
by sleepless_night
| 2005-06-27 22:13
| 性
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